2016年3月17日木曜日

DEAD MAN WALKING

今日は最近観た映画についてご紹介します。









































「DEAD MAN WALKING」

死刑制度の映画で丁度私が産まれた年に公開されたアメリカ映画です。

死刑制度廃止者である修道女ヘレン・プレジャンのノン・フィクション作品です。
死刑囚のマシュー・ポンスレット(ショーン・ペン)。彼の罪状は、二人のティーンエイジカップルの殺人及び強姦。そしてそのスピリチュアルカウンセラーには修道女のヘレン・プレジャン(スーザン・サランドン)を彼自ら指名しました。

この映画は死刑賛成派、反対派両方の意見を描いている作品です。


























最初は容疑を否認していた死刑囚マシューですが、死刑執行前夜殺してしまった2人に祈りを捧げたと執行間際に自白し死への恐怖、自分の家族への愛情を語ります。
劇中ほぼ修道女ヘレンと死刑囚のマシューの会話シーンはガラス、檻など隔たりがありましたが、ここで二人の間に隔たりがないシーンが写されます。
最後自らの罪の重さを身をもって知らされ、なお生きる事への執着が残っている中、死刑台に立たされます。
「デッドマン・ウォーキング」とは死刑囚が死刑台に向かう際、看守が呼ぶ言葉です。
その意味を知った時言葉の重みを感じました。




























私が被害者家族であれば、死刑制度に賛成していると思います。
ですが、死刑を執行される側に関わる人々を目の当たりにし、中立の立場で物事を見ていました。
すべては行動のみでの判断です。殺した、殺されたという。感情あっての行動ではあるのですが、そこでの心意は分かりません。




現在日本にも死刑制度は存在し、2014年のデーターでは確定者総数が129人となっています。公の場で許されている唯一の殺人です。
近年死刑制度を廃止する国も増え、この映画公開以前にも廃止した国は多々あります。
裁判員制度が導入され、一般の方も死刑制度に加担する可能性もでてきました。

生命とはなんなのか、人間が人間を罰することが許されるのか。難しい議題です。
正解などこの世の人間には決める事が出来ません。

考えさせられる映画ですが、向き合っていかなければならない問題です。
現実に目を逸らさず、受け止めていけるようになりたいです。
皆様もぜひ一度見てこの問題について考えて頂きたいと思います。


BENI