「Ma Griffe」という名前のドレスが当時のパリジェンヌを虜にさせます。
それは「CARVEN」という名のブランドが巻き起こしたお話。
創設したのはCarmen de Tommaso、"マダム・カルバン"その人です。
建築家に憧れていた彼女は、155cmの自身の小柄な身体に合う服を作るべく、
その伝説をスタートさせたのです。
その後、
60年代には最も栄誉あるレジェンド・ヌール勲章を授与、
70年代にはエールフランス航空のスチュワーデス用コスチュームや
オリンピックフランスチームのユニフォームデザイン等担当。
数々の功績を残し、93年に84歳を迎え現役を引退。
2009年には100歳の誕生日パーティーがニュースになりました。
同年、ディレクターに就任したギョーム・アンリ。
彼が発表した2011SSコレクションで、私は突然にファンになったのです。
マダムカルバンの感受性を受け継ぎながら、
私たちの手の届く価格帯となって。
夢のようですね。
そして現在、私たちは虜になっています。
時代として、このデザインを酷似した偽物まで出回るほど。
でも偽物たちがデザインを真似ても、こんなにかわいくはなれないんです。
マダムカルバンが創り上げた、
長い長い、素晴らしい功績から積み上げられた場所と、
ギョーム・アンリの気鋭なセンスが折り混ざって、
今のただならぬかわいさのCARVENがあるんです。
現在SisterにあるCARVENを眺める時、身に着けた時、
その延長にマダムカルバンが繋がる事を思うとドキドキします。
FUYURI